この度のご卒業、クラブ等ご卒団の皆様、本当におめでとうございます。皆さんのこれからの健康と成長を、心から応援しています。
先日、アルティスタFCの卒団式、謝恩会にお招きいただきました。ご父兄の皆様、素晴らしい機会を本当にありがとうございます。
私は治療院とメディカルトレーナーとして、選手の皆さんの体のケアを担当してきました。サッカーを続ける上で、ケガとの付き合いは避けられません。試合や練習の疲労、無理をしたときの違和感、それを放置すれば、プレーどころか日常生活にも支障をきたすことがあります。
ある選手のお話ですが…
一時は痛みや不調の時もありましたが、最後までプレーを続けることができたのは、実はお母様の陰ながらの努力のおかげでした。
「一週間前のこと、一ヶ月前のこと、覚えていますか?」
例えば、一週間前に、誰と会ったか、何を食べたか、すぐに思い出せるでしょうか? 実は、診察も同じです…
私は、前回どのような症状であったか、忘れないように心がけています。毎日50名の患者さん、一ヶ月に200枚を超えるカルテを頭の中に入れて覚えています。もちろん紙のカルテもありますが、私は、一対一が、一対多にならないように一人ひとりにできる限りしっかり向き合おうと心がけています。
しかしながら流石に長期間空いてしまうと、経過が追えずに、記憶の優先順位は頻繁に診ている人に比べて遠のいてしまいます。忘れはしませんが、きちんと経過を確認するならば、週に2回以上の治療が望ましいと思います。
その選手のお母様は、彼の体調を気にかけ、ちょっとした違和感でも「念のため見てもらおう」と、治療院に連れてきてくれました。その「念のため」が、実は大きなケガを防ぎ、長くサッカーを続けるための大切な習慣になっていたのです。
「サッカーも休んでばかりで、成長の経過が追えますか?」
皆さんの成長を間近で見ていると、継続してプレーできることがどれほど大切かがよく分かります。ケガをして長く休んでしまうと、せっかく積み上げてきたものがリセットされてしまうこともある。でも、お母様はそれを理解し、選手が長くプレーを続けられるように、トレーニングとケアのバランスを考え、最適なタイミングで治療を受けさせてくれました。
私は、お母様の真剣な姿を何度も見てきました。送迎の時間をやりくりしながら、疲れた顔ひとつ見せずに、「お願いします」と頭を下げ、選手の体のことを細かく相談される姿。選手の成長を願う気持ちが、どれほど深いものかを感じました。
こうして選手達が無事に卒団を迎えられたのは、監督・コーチの指導のもと、選手の皆さん自身が努力してきたから。そして、それを支え続けてくれたご家族がいたからです。
この先、高校、そしてその先へと進んでいくと思います。サッカーを続ける人もいれば、別の道を選ぶ人もいるでしょう。でも、どんな道を進んでも、自分の体を大切にすること、そして支えてくれた人への感謝の気持ちを忘れないでください。卒団おめでとうございます。